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舌小帯切除とは?その効果と手術の流れ
①舌小帯切除とは?
舌小帯切除は、舌の下にある小帯(ヒダ状の組織)を切除する手術です。この手術は、特に言語発達や食事(授乳)に影響を与える舌小帯短縮症を治療するために行われます。
②舌小帯短縮症の症状と影響
舌小帯短縮症は、舌が正常に動かないことで以下のような影響を及ぼすことがあります:
- 言語の発達遅延:舌を上手に動かずことができないために、特にサ、ラなどの音を発音する際に問題が生じることがあります。
- 授乳の問題:乳児が母乳やミルクを飲む場合には、乳首を口に含んで隙間に舌をいれたり、舌で乳首をしごくような動きをします。舌小帯の状況により、舌がうまく動かない場合には授乳がうまくいかない場合があります。
- 歯の問題:舌の動きが制限されることで、歯並びにに影響を与えることがあります。
③舌小帯切除の手術の流れ
- 初診と診断:舌小帯の状態を確認し、手術の必要性を判断します。
- 手術前の準備:手術に向けての健康状態の確認や麻酔についての説明があります。
- 手術の実施:一般的に局所麻酔で行われ、レーザーまたはメスを用いて舌小帯を切除します。
- 止血:止血すれば終わりですが、子供に行うことが多いために、すこし時間がかかりそうです。手術後は軽い痛みや腫れがあることがありますが、適切なケアにより数日で回復します。
④舌小帯切除に関するよくある質問
- 手術は痛いですか? 手術は局所麻酔で行われるため、手術中の痛みはほとんどありません。術後に軽い痛みが生じることがありますが、通常は鎮痛剤で対処可能です。
- 手術は何歳でも受けられますか? 舌小帯切除は乳幼児から成人まで、年齢を問わず受けることができますが、言語発達や食事に問題がある場合は早めの治療が推奨されます。成人になってからの切除はあまりないとお考え下さい。
- 術後の回復にはどのくらい時間がかかりますか? 通常、術後数日で日常生活に戻れますが、個人差があります。
⑤日本小児歯科学会より(一部抜粋)
- 明らかな哺乳障害がない場合は、舌小帯を切除する必要はありません。
授乳障害がある場合でも、その原因の多くは授乳時のポジションなどの舌小帯以外の場合が多いため、授乳に関する関連職種と連携をとり、その上で舌小帯に原因があると判断された場合にのみ、十分なインフォームド・コンセントを行った上で舌小帯切除を行います)。 - 舌小帯短縮症による構音障害は、5歳以降に切除術の必要性を判断します。
舌小帯に起因すると思われる発音の障害に関しては、構音機能の発達完了期の5歳以降に判定し、その結果から舌小帯切除術の要否を判断しても機能は十分回復するとされており、構音障害のために早期(2~4歳)に舌小帯切除をする必要性はありません。 - 舌小帯切除術は保険適応です。
舌小帯短縮症における舌小帯切除術は保険診療で施術できるものであり、高額な自費診療により行うものではありません。
なごみ歯科・矯正歯科は、患者さんのご希望やお口の状態に合わせて、最適な治療をご提供いたします。インプラント治療や矯正歯科治療をお考えの方は、お気軽にご相談ください。